Nikolai Kapustin ニコライ・カプースチン(ロシア/クラシック作曲家)

1937年、ウクライナのゴルロフカに生まれる。7歳でピアノを始め、14歳の時にモスクワに移り住む。ピアノを アフレリアン・ルバフに師事し、その 後モスクワ音楽院ピアノ科で名教授アレクサンドル・ゴリデンヴェイゼルの下、クラシックの基礎と応用力を一層強固なものとする。在学中からジャズに興味を持ち、ジャズの語法をクラシックの文脈でとらえた独自のアイディアに基づく作曲を試みるようになる。音楽院時代より自身の五重奏団やユーリー・サウルスキー率いるビッグ・バンドでピアニスト兼作編曲家としての 演奏活動を開始。

音楽院卒業後は、1961年から1972年までの11年間にわたって、オレグ・ ルンドストレームの ジャズ・オーケストラと旧ソ連各地を演奏旅行。さらに1972年から1984年までは二つのシネマ・オーケストラでピアニストとしての仕事を続けるが、1980年ソ連作曲家同盟のメンバーとなり、以後は作曲活動に専念して多数の作品を生み出し続けている。

また80年代からは自作のレコーディングを開始し、メロディアからリリースされたLPを皮切りに、現在リリースされている自作自演のアルバムは8枚に上る。作品は、ジャズ・オーケストラとの演奏活動時代に生まれたビッ グ・バンドやオーケストラのための楽曲、ピアノおよび他の楽器をソロに据 えた協奏的作品、ピアノと弦・管楽器による室内楽曲、様々な楽章形式による16曲のピアノ・ソナタ、加えて、作品の中で重要な位置を占めるバラエ ティーに富んだ膨大な数のピアノ曲があり、近年世界中の多くのピアニスト から絶大な支持を受けている。2007年に70歳を迎えてなおその創作意欲 はまったく衰えることなく、現在も意欲的に作曲活動を続けている。