Alexander Ghindin アレクサンドル・ギンジン(ロシア/クラシック作曲家)

1977年、モスクワ生まれ。8歳の時からピアノを始める。モスクワのスターソフ記念児童音楽学校でピアノを学び、10歳から作曲も学びはじめた。13歳の時にモスクワ・ピアノ・コンクールで桂冠賞を受賞し、14歳の時にはソロ・コンサート、15歳の時にはすでに自作品による演奏会を 行う神童ぶりを発揮している。

1992年にチャイコフスキー記念モスクワ音楽院の付属中央音楽学校に進学し、ミハイル・ヴォスクレセンスキーに師事する。1994年の第十回チャイコフスキー・ピアノ・コンクールで最年少の17歳で入賞をはたし、彼の名前は国際的に知られるようになった。その後、彼はアメリカ、ハンガリー、ポーランド、フランス、スイスなどで演奏を行うようになり、同年の7月からはチャイコフスキー記念モスクワ音楽院に進学し、引き続きヴォスクレセンスキーに師事する。 ギンジンは国際チャリティー基金の奨学生の代表としてイスラエル、ハンガリー、イギリス、ベルギー、フランスで演奏し、Barbican Centreでは、他の演奏者と一緒にヨハネ・パウロ二世、HRH Prince Michael of Kent、エリザベス女王の前で演奏。Vladimir Spivakov指揮のモスクワVirtuosi、Vladimir Ashkenazyのロンドン・フィルハーモニック、サン・ペテルスブルグのCamerata、ベルギー国際オーケストラなどで演奏をするなど、その活躍は国際的である。

また1997年よりモスクワ・フィルハーモニック・オーケストラのソロイストとして活動しており、その他Philharmonie de LiegeやSwedish Royal Festival Orchestraで、ソロイストとしての経験がある。

その上、彼と仕事をした指揮者にはVladimir Fedosseyev, Mats Liljefors, Leonard Slatkin, Artur Fagen, とYuri Simonovなど、一流指揮者の名前があがる。 ギンジンは1999年、22歳の若さでのエリザベート王妃国際音楽コンクールで第2位の名誉に輝き一躍国際的に有名になった。

これまでにギンジンはDMLクラシックスとデッカ・レコーズをあわせて、10枚のCDを録音しているが、その中でも興味深いのは、「スクリャービン:24の前奏曲、ピアノソナタ第一番。第十番」だろう。スクリャービンのピアノソナタは、あまり若い演奏家には取り上げられない作品だが、スクリャービンが20〜24歳までの頃に書いたということも あって、ギンジンの演奏は当時のスクリャービンに共鳴するかの如く、生き生きとしたものになっている。